都議の期末手当の引き上げについて①

 こんにちは、都議会議員の鈴木邦和です。先日、人事委員会の勧告に従って、都議の期末手当が引き上げられたことを受けて、他会派から反対する条例案が提出されました。

都議のボーナス増を批判 共産など「議会改革に逆行」:産経新聞
都民ファーストが都議ボーナスUP阻止議案に反対:BLOGOS

 上の記事にもあるように、都議の年末ボーナスが今年11.8万円上がりました。議員の期末手当は、職員の賞与と連動して設定されており、人事委員会の勧告に従って見直されます。人事委員会は、議会からの独立性・公平性を有する専門機関です。

 よって、私たちが今回の引き上げを主導した訳では勿論ありません。あくまでも、他会派から提出された「人事委員会の勧告には従わず、期末手当を据え置くべき」という条例案に、都民ファーストの会を含めた4会派が反対したということです。

 私が反対したのは、条例案の内容やプロセスに疑問を感じたからです。人事委員会の勧告に従わない場合に「議員の期末手当は何を根拠に決めるべきか?」が全く示されておらず、「そもそも都議の報酬はいくらが適正なのか?」といった議論もされていませんでした。

 こうした議論を全て飛ばして、他会派への交渉もない形で「条例案を出したけれど反対された!」として記者会見を開く姿勢には、逆に「本当にそれを実現する気があったのかな?」と率直に感じてしまいました。敢えて踏み込めば、否決されることを前提にしたパフォーマンスではなかったかと。

 政治家が一つの政策を実現するのは、決して簡単なことではありません。なにかを本気で変えたければ、現状の課題を正確に分析した上で、解決するための論理的な対案を出し、他会派や役所を説得していかなければ、到底叶いません。確かに期末手当の決め方には改善の余地がありますが、今回の条例案に限っては、内容不十分だと私は受け止めました。

 加えて言及するなら、議員の報酬・期末手当は、個人事業主でいえば「売上」に近く、政治活動に掛かる経費を差し引いた都議の「手取り」は、報酬の2割削減が実現したいま決して高くないのが現状です。さらに4年に一度の落選時のリスクや、土日も休みのない状況を踏まえると、全く割に合いません。

 議員報酬がよく問題視されるのは、この選挙費用含めた「経費」に関する認識の不足と、そもそも報酬に見合う仕事をしていない議員がいることに主な原因があります。極端な話、仮に2倍の報酬を設定することで、現状の3倍の成果を出せる人材が集まるなら、都政にとってはプラスかも知れません。

 誤解が生じないように書くと、私は特に議員報酬を上げたい訳ではありません。ここで述べたいのは、議会改革の本質は、単なる報酬・経費削減にないということです。それよりも議会の政策立案機能を高めるという視点こそ重視すべきだという考えです。

 都議の報酬の適正額については、また別記事で私の考えを書きますね。(追記)条例案には賛同出来ませんでしたが、今回の引き上げによる手取り分は、石巻市に寄付しました。詳細は「都議の期末手当の引き上げについて②」を参照下さい。

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