「満員電車ゼロ」への小さな一歩が前進

 こんにちは、都議会議員の鈴木邦和です。来月で小池知事が就任してから1年半が経ちます。知事の公約は多岐に渡りますが、その中でも私が特に実現したいと考えているのが「満員電車ゼロ」です。首都圏の満員電車は依然として深刻であり、都民のニーズも高い政策課題です。

 この「満員電車ゼロ」を実現するための方法として、当初は「総二階建車両の導入」が話題となりました。しかし、1編成10億円オーダーの車両を総入れ替えし、駅や地下鉄のトンネルを大規模に改修すると、数兆円単位の投資が必要になります。アイデアは面白いものの、ハード面の巨額投資は現実的には難しいと考えています。

 そもそも日本の満員電車は、朝と夜の一部の時間帯に集中して発生しています。そのため、ピーク時の需要に合わせて車両を増備しても、他の時間帯には車庫で眠らせるだけで非経済的です。やはり利用者の需要を分散させる取組の方が可能性があります。

 そこで、私がいま都議会で提案しているのが「時間差料金制の導入」です。需要に合わせて時間別に料金を変えることで、需要を分散させるこの制度は、すでにロンドンやシンガポールで導入されており、着実に効果を上げています。日本でも、航空・ホテル事業では広く普及している料金制度です。

 東京都が実施している「時差ビズ」から一歩踏み込んだ政策ですが、この料金制度の真の狙いは、社員の交通費を負担している企業にあります。例えば、ピーク時とオフピーク時で100円料金差があるだけでも、企業にとっては大きな経費の差になるでしょう。企業が始業時間を変える強力なインセンティブとなるはずです。

 もちろん、この制度を実現していくのも容易ではありませんが、実は、昨年12月の都議会で「満員電車ゼロ」に向けて小さな一歩が前進しました。私の一般質問の中で「都営地下鉄の混雑率の正確な測定」について、車両交換の際に検討するとの交通局の答弁を頂きました(行政用語の「検討する」は「実施する」とほぼ同義)。

 私が今回この点に着目して質問したのには理由があります。時間差料金制の導入のためには、まず各時間帯における混雑率の正確な把握が不可欠です。しかし、現状の混雑率は一部の路線・時間帯でしか把握出来ておらず、測定の信頼性に欠けるという指摘も出ていました。それを車両の重量による混雑率測定法へと変えましょうというのが私の提案です。

・目視で年に1回。電車「混雑率」の信ぴょう性:日経ビジネスオンライン

 この答弁を引き出すのに、半年前から交通局と議論を重ねてきましたが、議員が一つの政策を実現するのは簡単ではないと改めて実感しました。先に紹介した時間差料金制についても、まだまだ課題は多くあります。しかし、これからも決して諦めずに「満員電車ゼロ」に向けて取り組みたいと考えています。

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